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2007-09-01 21:25 | カテゴリ:三崎亜記
失われた町'06年11月刊

 30年に一度起きる町の「消滅」。忽然と住民たちだけが消えてしまう現象。SFチックなんだけど小松左京的じゃなくて「黄泉がえり」っぽくそういう状況の中で色んな人が何を感じ何を思いどう動くのかをテーマにした小説。「となり町戦争」のおとぼけ部分をなくした感じ。だから登場人物それぞれが背負ってるものが切実。それに対してみんな真剣に追い求める。途中居留地なんてちょっと関係なさそうな場所にも踏み込んで混迷しちゃうけど。


(風待ちの丘)
 月ヶ瀬町が消滅して一ヶ月、茜は信也と共に回収員として働いていた。町からの汚染を防ぐため月ヶ瀬町に関連するものを回収する作業だった。回収作業を終えて川沿いを散歩する茜は初老の男性中西と出会い彼のペンション「風待ち亭」を訪れ、土曜日にはそこへ行くことが日課となる。ある日風待ち亭に高校生由佳が訪れる。由佳は将来を決めた相手潤が月ヶ瀬に住んでいたという。

(澪引きの海)
 「消滅予知委員会」のメンバー桂子は月ヶ瀬の消滅で多くの犠牲者が出たことに責任を感じていた。桂子は「特別汚染対象者」であること告げたことにより恋人が離れて行ってしまう。一週間後、恋人と決別した公園でテント生活をする青年脇坂と出会う。脇坂はカメラマンで桂子をモデルにと狙っていたと言うが桂子は断る。公園近くのいきつけのカフェ「リトルフィールド」に飾られていた写真に心を奪われる。それは脇坂の撮った写真だと言う。桂子は脇坂に会いに行き「澪引き」と言う言葉を教えられる。それは海の中の見えない航路に導かれるように出会うと言う意味だった。脇坂は過去に大事な人を失ったと言う。

(鈍の月映え)
 茜はとあるギャラリーで月ヶ瀬の風景を描いた絵を見つける。絵の作者和宏は月ヶ瀬で家族を失い記憶も一部失っていた。和宏に食事に誘われ茜は次第に好意を持つようになる。茜は中西に和宏を紹介するため風待ち亭へ連れてくる。和宏は風待ち亭で料理の腕を披露する一方古い弦楽器を演奏し、風待ち亭を手伝うことになる。
 回収作業をする茜は和宏のアパートの部屋を見つける。そこで彼が失ったと思われる恋人の肖像画を見てしまう。和宏には記憶はなかったが愛する誰かを失った喪失感が消えないままだった。
 消失から3ヶ月経ったある日回収作業中の家から茜と信也は三歳くらいの女の子を見つける。その功績から茜は回収員としての任務を解かれ、茜と和宏は中西の自宅へ引っ越す。和宏は茜をモデルに絵を描きたいと言い出し茜は同意するが、ある夜和宏は部屋から消え去り、残ったカンバスに描かれていたのは茜ではなくかつての恋人だった。和宏は月ヶ瀬で発見されるが、後遺症のため今の年齢のまま成長と記憶をとどめることになると管理局の白瀬から告げられる。
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:小説
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