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2007-07-07 21:27 | カテゴリ:三崎亜記
バスジャック'05年11月刊

 筒井康隆風な感じの短編集。SF(ScienceとSocial Fiction)チックでドタバタもあればファンタジックなもの(しあわせな光、雨降る夜に)もある。非現実的な設定の中でその中の人間の行動のギャップがおかしい(二階扉、バスジャック)。
 お勧めは「動物園」かな。主人公日野原の優しさと強さが感じられる。冷静でいて弱いところも持っていて魅力的に描かれている。

(二階扉をつけてください)
 妻が出産のため実家へ帰っているある日、近所の中年女性から早く二階扉をつけるよう催促される。気付くと近所の家の二階には扉がつけられている。電話帳からそれらしい業者を見つけ見積もりを取り扉を取り付けることにする。
 教訓は「回覧板はきちんと読みましょう」。

(しあわせな光)
 街を見下ろす丘から自分の家を双眼鏡で覗くとそこには昔の懐かしい光景を見ることができた。

(二人の記憶)
 恋人の薫が会話の中で自分とではない体験を語ることに違和感を感じていた。そのズレは段々ひどくなり5分前のことですら違うこともあった。デタラメの思い出話を語ってみても薫はそのまま返事をしてくる。

(バスジャック)
 あるTV番組から「バスジャック」がブームになっていた。それはすでに定型化されており「バスジャック規制法」の一定の枠の中で行われていた。そんな中、初心者と見られるバスジャッカーがバスを占拠しようとしていた。

(雨降る夜に)
 雨の日に僕の部屋へ本を借りに若い女性が来る。

(動物園)
 動物園の三十周年の開園式典に招かれた日野原はヒノヤマホウオウを演じることを求められる。彼女は動物のいる空間をプロデュースし、あたかもそこにその動物がいるかのように「観せる」能力の持ち主であった。ある日突然契約期間の打ち切りが告げられる。別の会社がダンピングして園に話を持ちかけたのだった。

(送りの夏)
 母の失踪にはっきりしない父親の態度に苛立ちを覚える麻美は行き先を知っているはずと思い父親の手帳を盗み見て母を探しに行くことを決意する。家を出て「つつみが浜」へ着いた麻美は「若草荘」へ行く途中、老人と出会うが車椅子に乗っていた老女は人形のように身動きしなかった。「若草荘」では母親が車椅子で身動きのしない直樹と暮らしていた。その「若草荘」では直樹も含め4人の身動きしない人間とその身内が生活していた。麻美はそこでの人々に接しながら誰かを失うことの感覚を感じ始めていた。
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:読書
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