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2006-06-20 21:37 | カテゴリ:伊坂幸太郎
チルドレン

 軽い(^^; でもこういうキャラクターものって好きだな。作者は「はじめから終わりまで一つの長い物語として楽しんでいただければ」って言ってるけどこれは登場人物が錯綜する連作なんだろうな。軸になるのは陣内なんだけど目の見えない長瀬が好きだな。陣内は「弁護士のくず」の九頭先生みたいに天衣無縫(何にも考えてない所が違うけど)。長瀬は視覚以外の感覚が鋭く洞察力があって冷静。盲目の探偵っていたよな。ドルリー・レーン?(あれは耳だったか)。仁木悦子の小説にも出てきたような。この2人を引き立てるように鴨井、武藤、優子の視点で語られる5編。ミステリーって思わないで読むとミステリーって気付かないかも(意識する必要もないけど)。

「バンク」(語り 鴨井)
 閉店間際の銀行を訪れた大学生の陣内と鴨居は銀行強盗に遭遇し人質となる。一緒に居合わせ人質となった長瀬が犯人の意図を見破る。

「チルドレン」(語り 武藤)
 卒業後家庭裁判所調査官となった陣内は同僚の武藤が担当する少年が誘拐されたことを伝える。
 不良に絡まれている少年を逆に殴りつけ結果として助けたり、「侏儒の言葉」と称してトイレの落書き集を少年に渡す等、陣内のエピソードが語られる。

「レトリーバー」(語り 優子)
 22才の陣内は長瀬と長瀬の目の役をしている優子を連れてビデオ屋の店員に告白をする。失恋した陣内は2人に「この場所は時間が止まった」と告げる。

「チルドレンⅡ」(語り 武藤)
 喧嘩で補導された明の担当である陣内は武藤を連れて明がバイトする居酒屋へ足を運ぶ。陣内は明の喧嘩は父親のカッコ悪さが原因と考える。武藤は担当の離婚調停が娘の親権問題で進まないでいた。ある日陣内は自分が出演するライブに明を誘う。明は武藤の担当する離婚調停の男修次が来るなら行くと陣内に言う。
 
「イン」(語り 長瀬)
 陣内の演奏を聞きにデパートの屋上にやってきた長瀬と優子。優子は飲み物を買いに行き、ベンチでひとり座る長瀬に女子高生が声をかける。
 一番ミステリーっぽくないけど謎(と言えるか)が2つ隠されていた(3つかな?)。きちんと伏線が張られておりそういう意味では一番ミステリーっぽいかも。陣内が最後に殴る相手については「チルドレンⅡ」の中で触れられている。

(ネタバレ)

「バンク」
 実は銀行員全員が犯人。犯人達の勝ち誇ったような声の調子で長瀬が気付く。別の部屋に銀行員が2人隠れていたと言っていたが実は銀行員はいなく全員を解放する時に犯人が紛れて逃げ出すための嘘だった。
 
「チルドレン」
 少年の面接に同席した父親は実は強盗だった。面接でばらされることを恐れた犯人は面接に同席した後二人はお互いを理解する。その後強盗犯を見かけた少年が彼のために狂言誘拐を企てる。

「レトリーバー」
 3人は女子高生が仕掛けた強請の身代金の受け渡し現場に紛れ込んでしまっていたのだった。そのため周囲にいた不機嫌なカップル、鞄男、ヘッドフォン男、読書女が2時間も動いていなかったため陣内は「この場所は時間が止まった」と言ったのだった。

「チルドレンⅡ」
 武藤は修次に親権を渡すのをためらっていたがライブの音響から子供を守ろうとした姿を見て陣内は修次を信じようと思う。演奏引くバンドのボーカルは明の父親だった。

「イン」
 長瀬に近付いてきた女子高生は優子のバッグ目当てで持ち去ろうとした時陣内が気付く。陣内がやってきた時いくつかおかしい点があったがそれは長瀬がサルのぬいぐるみを着ていたから。陣内が殴ったのは自分の父親。
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:ミステリ
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