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2006-06-09 21:00 | カテゴリ:連城三紀彦
 表題作を含む8作の短編集  平成6年刊
この人元々はミステリー出身なんだけど「恋文」で直木賞取ったりしたから恋愛系の作家だと思ってる人が多いみたい。でもやっぱりミステリーの匂いのする小説が多いんだよね。女と男の物語なんだけど最後に意外な事実が明かされるってのはやっぱりミステリーなんだろうな。

「それぞれの女が……」
 幸子は愛人関係にある矢辻周平の妻萩江から矢辻の死を知らされる。夫の浮気と姑との関係に離婚を考える厚美と夫の浮気を伝えるその母香津。二組の女性のやりとりと思いが折り重なって描かれる。
「夢の余白」
 息子の浮気を知った母親と嫁。13年前に母と別れた父と会う息子。二組の会話によってそれぞれの胸の内が明らかになる。
「裏葉」
 娘の見合いの席で「裏葉草」の一言で相手が30年前の不倫相手の妻と息子であることに気づく。
「薄紅の糸」
 父親の男手ひとつで育てられた進ニは父親の葬儀の場で亡き父を回想する。
父親の上役の娘との婚約を反故にして通子との結婚を選択。しかしその通子から父親の交際相手を告げられ、さらに進二との別れを告げられる。
「黒い月」
 上司と2年越しの不倫を続けている由子は上司の妻千枝子から夫の浮気相手になって欲しいと頼まれる。由子は二人の関係を知られたと感じるが千枝子は自殺を図る。
「普通の女」
 自分の浮気が原因で子供を連れ離婚届を置いて出て行った妻。昔妻を捨てたという画家佐田を訪ねてみようと思った。
「遠火」
 広田の元へかつての浮気相手野瀬津木子の死亡通知が届く。その半年後彼女の夫野瀬康三が広田に面会を申し出る。津木子は自分との結婚後も広田を思い続け、広田に送ろうとしていた離婚届を大事に持っていたと告げる。その思いを遂げさせるために広田に離婚を迫る。
「前夜祭」
 かつての部下であり独立した白川、突然結婚を言い出した娘の美奈、会社を一年で辞めた息子の数也、かつての友人の妻で真山が一度だけ関係を持った田桐清恵、白川と関係のある妻。それぞれが突然失踪した真山について語る。

(ネタバレ)

「それぞれの女が……」
 厚美と萩江は嫁姑の関係であり、香津の夫の浮気相手は萩江であった。また矢辻は死んでおらず仏壇の写真云々が読者へのミスリードになっている。トリッキーな表現を使いながらも最後は四人の女性の思惑をうまく描いている。
「薄紅の糸」
 その後父は再婚を進二に告げるが相手は通子であった。
少し無理がある設定な気がするけど父との結婚は通子からの求婚という告白で少しやわらいでる。
「黒い月」
 千枝子の行動は二人を別れさせるためと思われたが実は自らの浮気相手とのことが原因だった。
「普通の女」
 自分の浮気が原因で家を出たと思っていたが、佐田との浮気を疑い、さらに実は自分の方が仮の姿で結婚そのものが妻が佐田との関係のために計画されたものと気付く。
伏線ぽいもの(隣家の主婦の託児所のやりとりや求婚離婚の際の妻の言葉)もちりばめており二重のどんでん返しが見事。
「遠火」
 離婚届を送ろうとしていた封筒は気持ちを整理したことを告げるために書いた手紙のためのもので出さず終いのものだった。その離婚届は自分に向けられたものでるが幸せな結婚生活を送っていたはずだったと告げる。
「前夜祭」
 最後に癌で死期の迫った真山の思いによる行動だったことが明らかになる。
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:ミステリ
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