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2006-07-23 10:57 | カテゴリ:北森 鴻
花の下にて春死なむ
 「香菜里屋」シリーズの第一作。工藤哲也がマスターを務める三軒茶屋のビアバー「香菜里屋」。4種類の度数の違うビールを置き、黙って出す料理には間違いがないらしい。客の話す謎に工藤が推理をする。って言っても「犯人は○○だ」じゃなくてさりげなく答えへ導いていく。
 ただ店でのやりとりがほとんどなのでその推理が事実かどうかは明らかにされないものもある。一編に複数の謎が隠されていて同時に解き明かされていくものもある。

「花の下にて春死なむ」
 自由律句の同人、片岡草魚が孤独な死を遂げる。同人仲間の飯島七緒は片岡の秘められた過去を探しに山口県長府へ向かう。
 片岡の過去が解き明かされる他に片岡の近くで起きた死亡事件の謎も推理される。
この頃の工藤は現場まで足を運んだりして結構表に出ていた。真実を突き止めた裏にもうひとつ隠された事実があった。

「家族写真」
 工藤は店の客に、駅の本棚の文庫本から30数枚の家族写真が見つかったという新聞記事を見せる。

「終の棲み家」
 報道写真の賞を取った妻木信彦は受賞記念の個展のポスターが盗まれている事を工藤に打ち明ける。ポスターはテーマとなった「終の棲み家」の主人公である、川岸に住む老人を写したものであった。妻木はその老夫婦が自分を恨んで盗んだのではないかと考える。

「殺人者の赤い手」
 小学生の間で赤い手の魔人が小学生を襲うという怪談が流行る中、若い女性の絞殺死体が発見される。目撃した小学生は赤い手の魔人が逃げ出すのを目撃したという。
 ここでは「花の…」で登場した飯島七緒が顔を出す。二つの謎が明らかになる。

「七皿は多すぎる」
 東山朋生はスナックの客が、回転寿司屋で七皿も鮪を食べた男の話をしているのを聞く。
事実は不明だけど推理だけで話は進む。謎に走りすぎたきらいがあるかな。

「魚の交わり」
 「花の…」に続く片岡草魚の足跡を探す旅。片岡の評伝を書いた飯島七緒の元に手紙が届く。差出人は佐伯克美で、三十年前に死んだ叔母佐伯絹枝が残したノートの句は片岡草魚のものではないかという内容だった。草魚が鎌倉にいたことを不思議に思った七緒は草魚の足取りを追い、片岡の行動に疑念を抱く。

(ネタバレ)

「花の下にて春死なむ」
 コレラに感染していた妹が死んだ時、片岡は遺体を焼くために家に火をつけた。それが原因で死者を出す大火となったため、自らも死んだものとして長府を出たのであった。
 季節外れの桜の開花を記した片岡の日記から隣の殺人事件の犯人は付き添い婦と推理する。足の不自由な被害者が雨で濡れたのを乾かすためエアコンをつけたため室外機から出た熱風が桜を咲かせたのではないかと考える。

「家族写真」
 新聞記事は娘を探しにきた父親が持っていた写真を元に、その娘を故郷に帰らせるために工藤が作ったものであった。その記事を見た娘は故郷に帰っていった。この話で、かつてこの娘と同棲していた野田は娘が突然姿を消してた理由を知る。

「終の棲み家」
 老人の妻からの手紙により真実が明らかにされる。老人は死亡しておりその姿を懐かしんだ妻がポスターを盗んでいた。

「殺人者の赤い手」
 赤い手は手だけ日に焼けたということではないか、見慣れているけど印象が違って思い出せないだけではないかという推理から出前持ちが犯人ではないかと推理する。
 赤い手の魔人の話しを作ったのは14年前に弟が殺されたと思っていたひずるであった。しかしそれは事故であり、百瀬がそれを証言する。

「七皿は多すぎる」
 自分のアリバイ工作の為にその店で聞いたと言っているだけではないかと推理する。

「魚の交わり」
 財産目当てで絹枝に近付いたのではないかと考えるが、絹枝が財産目当てで近付いた男を殺した現場に片岡がいたのではと推理する。彼女を助けるために目の見えない振りをして共同生活を送るが目が見えることに気付いた絹枝が自殺したのではと考える。
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:ミステリ
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