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2010-03-13 22:39 | カテゴリ:三崎亜記
廃墟建築士「廃墟建築士」/三崎亜記
'09年1月刊
 今回は全作品シリアスだな。設定は荒唐無稽だけど。筒井康隆のドタバタとお笑いをなくした感じ。こっちの方が好きだけど飽きられてしまうのかな。
 シチュエーションとしては自分が守ってきたものに別の人間が踏み込んできたことによって自分自身を見つめなおして本来の自分のあり方・生き方を考えるってパターンが多かったかな。
 「蔵守」はノスタルジックなファンタジーと近代性があいまってるけどファンタジックなままの方がよかった気がする。
 珍しく別の作品のキャラが再登場してる(「図書館」の)。能力の応用みたいな感じで。最後にほとんどの作品がつながると面白いのにな。

(あらすじ)
「七階闘争」
 ビルの7階で殺人事件、自殺、孤独死と続けざまに事件が起きたため市長は7階を撤去することとし、7階の住人への転居交渉が始まる。
 転居交渉を受けた森崎は取引先の並川に話し掛けるチャンスになればと転居交渉について問い掛けると7階護持闘争のチラシを渡される。そこでは7階を守り抜くために闘おうする人々が集まっていた。
 ある日並川から反対運動の活動に参加してもらえないかと誘われる。指定された場所へ行くとある建築中のマンションを全部7階にするという。反対活動が続く中、ゴネ得を狙っての活動と周囲が見るようになり組織は解散する。最後の日森崎は並川から7階と運命を共にする決意を聞く。
 市の交渉に応じ転居した森崎はある日7階がなくなったことに気付き並川のマンションへ向かう。そこにはやはり7階はなく並川の会社に電話したところ無断欠勤しているという。
 森崎は並川を思い出にしないために7階撤去が決まった隣町へ向かう。
「廃墟建築士」
 学生の時に全長7キロにもおよぶ連鎖廃墟に魅せられた関川は野口建設で廃墟建築士の道を歩んでいた。20年前に海外から日本の廃墟文化に対する未熟さを蔑まされたことが追い風となり野口建設は廃墟建築士を育成していった。関川の1番弟子である鶴崎の会社は業界のリーディング企業となり地上100階の高層廃墟を手がけ、廃墟先進国を目指していた。関川は鶴崎に嫉妬を覚えながらもその言葉に違和感を感じていた。しかし鶴崎の偽装廃墟が発覚し、他の廃墟も同様であることが次々と明るみに出たため廃墟三流国の冠を頂くこととなった。責任を感じた関川は廃墟との関わりを一切絶ち汚名を払拭しようと躍起になっていた。関川はかつて訪れた連鎖廃墟を見て命こと切れるまで廃墟を造り続けることを決意する。
「図書館」
 ハヤカワ・トータルプランニングの日野原はある町の依頼により夜の図書館の開館のためやってくる。かつて図書館は「本を統べる者」と呼ばれ多数の本を引き連れ世界の空を回遊していた。今も深夜だけは野生を取り戻していた。日野原はそれを調教し一般に公開する役割を任される。10日を掛けて準備をし、一般公開に踏み切る。閲覧者は飽きることなく本の回遊を眺めていた。最後の夜間開館日を迎えた日、日野原は延長のお知らせの張り紙を見つける。日野原は早川社長に問い合わせるが町の判断に任せようと答える。延長されたされた日調教された本の動きを見て図書館職員の高畑が日野原のマニュアルを盗み見たことに気付く。高畑は本をそれまでより華々しく動かし取材陣にもフラッシュを焚かせた。日野原が並べないで欲しいと要請した寄贈本がそこに含まれていたことにより本は暴走を始める。日野原は治めようと努力するが閉架図書の長老達がそれまでの暴挙に腹を据えかね暴れだす。一度は治まるが高畑と図書館の意識がシンクロしたことにより本は再度攻撃性を取り戻す。危険を感じたその瞬間イッカクリュウチョウが現れ、本は書架に逃げ込む。それは早川社長が出したものだった。
「蔵守」
 自分の内面に「存在」を感じ始めた蔵守の前に女性の蔵守見習が現れる。蔵守は見習を必要としておらず誇りを持っている蔵のメンテナンスに対しても彼女はここで何かを学ぶ気はないと答える。こんな存在に蔵守の座を奪われてしまうことに心を痛めていた。
 略奪者がやって来ると感じた蔵守は見習いと共に準備を始める。見習いに蔵を守る必要はなく見習いのままここを逃げ切って他の蔵での蔵主になることを勧める。
 略奪者の前に蔵主の死体が転がる。略奪された蔵の中身が人体に害を及ぼし新たな蔵の中身を加えることによって中和されるために略奪は行われていた。
 見習いは蔵守に言われたとおり非難し東を目指し新たな蔵を見つけそこでの蔵守となる決意をする。
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【ジャンル】:本・雑誌 【テーマ】:読んだ本。
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