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2007-03-25 11:48 | カテゴリ:東野圭吾
赤い指06年7月刊

 ミステリーとしてのプロットだけで言えば短編で収まるような作品。ただその裏には親子の感情の問題が描かれている。幼い頃から世話をしてもらった叔父加賀隆正に倣い警察官になった松宮脩平。その隆正が癌に冒されている事を知りながら見舞いに来ない刑事で長男の加賀恭一郎。二人が組んで少女殺しの捜査に当たる。息子を溺愛する母八重子。認知症の母親政恵と向き合おうとしない夫の前原昭夫。二人が長男の犯した罪の隠蔽を図る。それぞれは直接結びつかないがそれぞれの思いが交錯していく。松原夫婦に何とか救いを求めようと読み進めたけどやっぱり犯罪者(悪人)でくくられてしまう気がする。
(ネタバレ)
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:ミステリ
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2007-03-17 22:32 | カテゴリ:横山 秀夫 
動機00年10月刊

 「陰の季節」に続く、横山秀夫の第二作品集。
 表題作「動機」が日本推理作家協会賞受賞作だったり評価は高いみたいだけど個人的には「ネタ元」かな。話の展開がうまい。何の事件なのかが明かされないうちに新聞編集の内幕、女性記者水島の内面の葛藤が描かれ後半に主題が出てくる。話の軸が次第に移りながら全体が見えてくる書き方が気持ちよかった(でもオチは弱いかも)。
 少し文章が固いけど感じとして佐野洋の作風に似てるかも。あの人も確か記者上がりだったし。

(動機)
 警察署内から30冊の警察手帳が紛失した。県警本部警務課調査官貝瀬が、紛失事故を防ぐ為に一括管理を提言したのだったのだがそれがアダとなり、一転窮地に追いやられる。この提言に反感を持つ者の嫌がらせか、外部の犯行か、それとも・・・。
 警察署で外部犯行の可能性なんてあるのかな?途中でなんとなく動機(伏線)は分かる。昔新潟であったポット毒物混入事件を思い出した。だから貝瀬が動機にたどり着いたのはちょっとストレートすぎる気もするけど。ただ貝瀬が犯人・動機を見越して取った行動は秀逸。犯人検挙ではなく問題解決の手法として一歩身を引いている。自分もそうなれればいいけど、やっぱり「こいつだ」って言っちゃうんだろうな。大人になんなきゃ。
(逆転の夏)
 殺人を犯し12年刑務所にいた山本。出所し、自分の過去を知られることを恐れつつ葬儀会社で働く彼の元に、ある日 「人を殺してくれないか」という電話がかかってくる。 相手は山本なら気持ちを分かってくれるはずという。山本の殺人は声をかけてきた女子高生に強請られた果ての衝動的犯行であった。別れた妻子への仕送りのため心動かされる。
 自分の過去を漏らす社長の野崎、死んだ父とシベリアに抑留されていたという保護司及川、事件以来会っていない妻の静江。それぞれがそれぞれの思いを抱いて生きている。
(ネタ元)
 地元紙の女性記者である水島は新聞の部数争いに勝つため特ダネを求められる。「女性」と言う事が時に足かせになる水島には、誰にも知られていない「ネタ元」がいた。
(密室の人)
 公判中に居眠りをした裁判官。しかも寝言で妻の名前を呼んだという。新聞がそのことを記事にするといい楠木所長から強くなじられる。妻美和とは前妻康江の茶会の席で出会い康江の死後入籍していた。
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2007-03-09 10:22 | カテゴリ:江戸川乱歩賞
天使のナイフ05年8月刊
第51回江戸川乱歩賞受賞

 構成がみごと。少年犯罪の問題に触れながら話が進んでいく。被害者側、加害者側の思いが絡み合って行く。最初は読みながら犯人探しをするんだけどこれといって目ぼしい人物も出てこない。だけど登場人物や小道具のひとつひとつが最後で生きてくる。なぜ妻を殺した少年達が死んでいくのか、妻の通帳から消えた500万円はどこへ行ったのか、なぜ彼らは所沢から北浦和までやってきたのか。様々な疑問も最後にはひとつに繋がっていく。偶然の産物もあるけどその偶然がなければ全ての事件が発生しなかった。少年事件についても被害者、加害者双方の立場で考えさせられる。
 主人公の桧山もしがないコーヒーショップの雇われ店長でケンカも強いわけではない。犯人探しをするわけではないが、身の回りの事件にどんどん巻き込まれていく。それも自然な感じでよかった。
 
(あらすじ)
 4年前に当時中学三年生の男子生徒3人に妻祥子を殺された桧山貴志は愛娘愛実と二人で暮らしていた。ある日桧山の下へ三枝刑事が訪れる。当時の犯人の一人が大宮公園で殺害されたと言う。彼らは自立支援施設への送致と保護観察処分となり桧山には顔も名前も知らされていなかった。
桧山は彼らが本当に更生したかを知るために彼らの足取りを追う。二人目の犯人が駅のホームから転落し、その事故を桧山は目撃していた。

福井…桧山の店のアルバイト
歩美…     〃
八木…祥子殺害犯人。少年A
沢村…  〃      少年B
丸山…  〃      少年C
貫井哲郎…ノンフィクションライター
早川みゆき…祥子の中学時代の同級生。愛実が通う保育園の保母。
相沢秀樹…少年達の弁護士。

(ネタバレ)
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