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2008-08-03 00:17 | カテゴリ:矢口敦子
7.私が救った少年
 ウメさん殺しの犯人として橋本というホームレスが捕まったことが報じられる。真人と話している最中堀田夕子に出会う。夕子が持っていたフリージアの匂いを真人は血の匂いに感じられると言う。
 ホームレス仲間に話を訊きにいった日高は橋本がアオさんを殺せる状態にはなかったこと、その場から中学生くらいの男が立ち去っていたことを聞く。
 日高は山岸からアオさん殺しの状況を聞き、橋本は若い男からアオさんの所持品をもらったと供述していると聞く。
 日高は福島少年の件で看護婦の三井珠子と会い、死んだ直前まで面会していたのは真人だったことを聞く。更に、13年前真人が病院へ運び込まれた時担当したのは自分で山岸は当時の担当刑事だったことを知らされる。その時の犯人の父親が自殺し、その後真人の母親が精神失調になったこと、福島少年の見舞いの帰り際真人がフリージアを一本持っていた事を聞く。
8.理由は単純明快
 図書館で新聞を見ていた日高を13年前のデートの相手だった長沢美和子が捜し出す。美和子は日高に、内科医に転向し自分のクリニックで働くよう勧める。日高は美和子に13年前に助けた少年が連続殺人を犯している可能性を話し真人の命を救った者として責任を感じていると話す。美和子との話の最中に堀田夕子が不妊治療で有名な病院から出てくるのを見かけ、病院に問い合わせたところ治療に失敗したことを聞き出す。
 夕子の身を案じた日高は夕子の家へ向う途中、ホームレス仲間からウメさん殺しの犯人が捕まったことを聞く。真人が自転車で走り去った後、夕子が新聞受けに入っていたアーミーナイフを投げ捨てる場面を目撃する。夕子の自宅を見張っていた日高は朝になっても出かけない夕子に不審を持っち、山岸刑事に電話する。山岸は辞表を出したと言うが現場へ駆けつけてくれる。そこには夕子が変死体となって横たわっていた。部屋には来客用のカップと密室を装うような細工があった。
9.生きていていい
 その足で草薙家を訪れた日高は真人の母親に会う。真人のことを聞こうとするが会話の中から心を病んでいることを感じる。
         (その1)を読む      (その2)を読む
(ネタバレ)
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:ミステリ
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2008-07-27 00:14 | カテゴリ:矢口敦子
4.夏にウサギが死んだ
 野瀬富士子と関口の関係を調べ始めた日高は、夏休みに小学校でウサギが5匹殺されたことも同時に知る。小学校を訪れた日高は隣りの中学から救急車が入っていく場面に遭遇する。真人もそこにおり、運ばれたのは心臓を患っている福島倫也という友達だと言う。
 クリスマスにウメの面会に行くがその日に亡くなってしまう。その後福島少年が、同じ日に自分で命を絶ったことを遠い親戚だという敦賀署長から聞かされる。 
5.あんたが犯人であってほしい
 年末の公園で寝ていた日高は少年たちから暴行を受ける。目を開けると山岸刑事が立っており富士子殺しの容疑で向かいの主人の堀田が逮捕されたことを知らされる。二人は不倫関係にあり富士子は妊娠していた。
 年が明けた公園で日高は自分のジャンパーを着て寝ている男を見つけるが既に死んでいた。容疑者として取調べを受けた日高は殺されたホームレスがアオさんという名前を知らされ、堀田と同じ留置場に入れられ野瀬殺しの探りを入れさせられる。堀田は自分が犯人ではないと言い、自転車で逃げた者は華奢だったと日高に話す。日高は堀田に知ってることを全部明かすように言う。
 関口の捜査で大阪から帰ってきた山崎刑事は関口の娘は癌が転移し死にかけており、夫の桑原は借金に困り関口の財産を売ろうとしていたことを調べあげ、日高は釈放される。
6.人の心を殺しても罰せられない
 日高は堀田の妻夕子を尋ね警察に隠していることを話せと堀田に言ったことを詫びに会いに行く。
 図書館で真人と会う日高は野瀬殺しの凶器にアーミーナイフが使われたという真人の言葉に疑問を持つ。自分と間違われて殺されたホームレス、関口老人、野瀬富士子、福島少年と真人の関係者が殺されていることから真人が全ての犯人ではないかと疑う。
(続く)   (その1)を読む
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2008-07-19 00:04 | カテゴリ:矢口敦子
償い'01年8月刊
 「人の心を殺しても罰せられないのですか?」のキャッチコピーなんだけど、使われるのは容疑者として逮捕された妻のセリフ。でもそれは主人公日高が自分が行った行動に対する結果を実感させるために設定されたセリフなんだろうな。
 自分の言動で家族を失った元脳外科医がホームレスとなり、弱者ばかり狙われる連続殺人事件の真実を追う。かつて自分が救った少年が事件にどう関わっているのか。
 人物が絡み合ってうまくまとまってる。こんなに絡ませなくてもって気もするけど。ミスディレクションも多いけど読者に対してと言うより日高を走らすためなんだろうな。ラストはまぁまぁ救われる。
 それにしても舞台となる地名がなぁ。県が違うし仮想なんだけどあまりに有名だからどうなんだろ。

(あらすじ)
1.火災の第一発見者
 埼玉県光市の住宅街で「伊達ちゃん」と呼ばれホームレスをしている日高は、火災現場に遭遇し通報するが被疑者として取調べを受ける。現場から父親と母親と次男が死体で発見され、その後日高の容疑は晴れるが取調べをした山岸刑事から現場を確認させられる。そこで長男の川路竜郎と出会う。
2.必然の中の偶然
 日高は入り浸っていた図書館で高校受験を控えた中学生から声を掛けられる。一通り話した後少年の名を聞くと草薙真人と名乗る。彼は、日高が12年前にデートの最中に性的虐待者に襲われているのを助けた子供だった。
 日高は元脳外科医だった。日曜の勤務中に一人息子の大輔が熱をだしたと妻の広恵から電話があったが日高はいらだちながら病院を探して連れて行けと言い放つ。開いている小児科を3時間も探しているうちに脳症を併発して大輔が亡くなり、その後妻も自殺すると言う過去を持っていた。
3.泣き声が聞こえる
 日高が過去を思い出し街をブラついているとホームレス仲間のクラさんから、「ホームレス撲滅委員会」という子供たちが段ボールに花火を投げ込みウメさんが火傷で危篤になったと聞く。その後山岸刑事にも会い昨夜野瀬富士子という40歳の足の不自由な女性が自宅前で車椅子に乗ったまま死体で発見されたことを聞く。向かいの主人がその30分前に見かけ声を掛けたが返事がなく、自転車に乗った者が立ち去るのを見たと証言していた。夏にも80歳近い関口老人が殺された事件があることを聞く。山岸からねぐらを移して情報を流してくれと依頼される。新聞記事を見るため図書館へ行った日高は真人と会い話をする。防寒着を持っていないと聞いた真人は父親のジャンパーを日高に渡す。
(続く)
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