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2008-05-04 10:51 | カテゴリ:柴田よしき
「舌きりすずめ」
 麦穂は自信のあった自作の小説が新人賞の1次通過ができなかったことに愕然とする。
 麦穂は優雅に暮らすことを目標に生きてき愛情をも得たいという気持ちで愛人生活を続けていた。
作家になれたら愛人生活も会社も辞めるつもりでいたが今回もだめだった。
 会社を休み傷心のまま入った喫茶店で同じ会社の島野と言う男に声を掛けられる。島野から麦穂と同じ総務部の片野京美が作家を目指し麦穂が落ちた新人賞の1次審査を通過したことを知らされる。
 京美が新人賞を受賞し麦穂は会社を辞め、ふと入ったビストロポムドテールで働く。ある日ポムドテールに京美が客としてやってくる。自分と京美を比較していることに気付き慌てて否定する。
店を出て島野に声を掛けられ自分は死神であると聞かされる。麦穂が死ぬ運命だったのが誰かと入れ替わったがこうやって自分の姿が見えるならまた運命が入れ替わったかもしれないと言う。色々考える麦穂の前に愛人の塩崎が現われ、会社が倒産寸前となり愛人関係の解消を切り出される。
 京美が再び客として訪れ二人で食事をする。京美は職場でのいじめがあったことを告白する。京美は知り合いの批評家からの話で、麦穂の作品は間違って受賞できなかったのではないかと告げる。自分の運命が入れ替わったのは京美ではないかと気付く。京美がその場で倒れ病院へ搬送され胃がんと診断される。京美の姉の話から肉体的な苦痛を忘れてしまえるほど小説を書いている時が幸せだったのだことを知る。
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【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:読書感想文
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2008-04-27 00:42 | カテゴリ:柴田よしき
窓際の死神(アンクー)'04年12月刊

 愛する人の死期が迫っていることを知り自分の命と交換できるとしたら何を選択するか。自分の命の意味とは何か。生きることの意味を考えさせられる作品。この人の作品にしては性愛を取り上げてはいないな。
 生きることに執着があればぎりぎりのところで色んな考えが回るんだろうな。

(あらすじ)
「おむすびころりん」
 同じ会社の布川恭助を好きになった佐野原多美はその後恭助が相馬絵理と恋愛していることを知る。絵理がきれいになったのを見て、多美はダイエットを始め塩むすびひとつを持って会社に行くようになる。多美は「絵理が死ぬ」という想像が頭に漂っている自分に気付く。そんな時総務部の島野と知り合う。
 多美は島野に絵理が死ぬことを想像していることを打ち明ける。島野は多美に死を察知する能力があるのではと言った上で、自分は死神だと言い、死ぬのは絵理ではなく恭助が三日後に死ぬことを告げる。恭助の健康診断の結果を見た多美はそれを知った上で死ぬと言ったのだろうと島野に問い詰める。島野は、多美が周りの人の寿命に影響を与えていることを告げ恭助から遠ざかるか自分の寿命と交換するという二つの選択肢を与える。
 多美は交換を選び、秩父の実家へ帰り幼い頃の日々を思い出す。多美を見かけた幼なじみ時枝が訪れる。時枝は当時多美を幸運の女神として思っていたことを告白する。
 突然絵理が多美の実家を訪れる。恭助が昨夜ドライブに出かけたまま帰って来ず、島野から多美が恭助の居場所を知っているはずと聞き多美を探し訪ねてきたと言う。多美は島野に電話し問い詰めると、恭助は崖から転落し明日の1時までの命であることを告げる。自分の命との交換を告げようとするがここまでの自分の命は自分だけのものではないと気付き言葉に詰まる。
(ネタバレ)
【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:読書感想文
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2008-03-15 21:53 | カテゴリ:柴田よしき
観覧車 (祥伝社文庫)'03年2月刊

 失踪した夫の探偵事務所を引き継ぎ、素人ながら探偵業を始めた下澤唯。夫を探し求めながら依頼人の調査を通し男と女の関係を自分の姿と重ね合わせる連作短編集。
 最初の数編はありがちな女性探偵の話として読み進めたけど「夢の砂」、「遠い陸地」あたりでそれまでとは違った生々しい女性の内面が描かれる。ひとりぼっちの十年という歳月について「・・・男の汗の匂いや、・・・そうしたものを愛撫したいと願うことは、当たり前のことなのだ。」(「遠い陸地」)等々。そういうトーンじゃなかったところへもってきてそういう内面を吐露するもんだから少しドキドキする。

「観覧車」
 唯の下に行方不明になった夫遠藤祐介を探して欲しいという依頼がくる。手がかりは遠藤の部下で愛人と噂される白石和美だった。和美を尾行して2週間、和美は日がな八瀬遊園の観覧車に乗り一日を過ごすだけであった。遠藤が勤めていた会社で脅迫事件に関与していた疑いが浮上し唯の友人で刑事の兵藤も捜査に動き出す。
「約束のかけら」
 神保登喜子は息子功の嫁桂子の浮気調査を唯に依頼する。桂子がホテルに入るのを確認し相手が工務店を営む佐田慎一郎だと調べ上げる。証拠のビデオを登喜子に渡し依頼は終了するがビデオを消してしまったと登喜子が再度依頼に来る。唯が密会ビデオを撮影した日、絞殺死体となって佐田が発見される。
「送り火の告発」
 人気女優相澤ミナミは婚約者友沼章二が愛人を囲っていると疑い唯に調査を依頼する。その事実が確認され婚約が解消される。その一年後章二の弟武男が遺体で発見される。相澤のマネージャー田上美代子は相澤のアリバイを証言する。
「そこにいた理由」
 妻多喜子の依頼により六十を過ぎた蓮沼正治の浮気調査をする唯。浮気の事実がありその報告をした一年後再度多喜子が訪れ浮気が再発したと調査を依頼する。小料理屋でかつての浮気相手高沢真知子と会う場面に遭遇する。二人が交わした「ついたちに行こうかな」の言葉に唯は二人の約束事を感じ、6月1日のその日に蓮沼家の前に立つ。唯は出てきた正治の後をつけるが正治は途中倒れこんでそのまま息を引き取る。しかしその日は真知子が別の男と結婚する日で正治と会う約束をすることはないと言う。
「夢の砂」
 唯が同業者の川崎多美子から回された仕事は名門女子高校に通う菅原由紀恵の捜索だった。由紀恵は婚約をしていながら好きな人ができたと家出をしたのだった。その相手が後藤啓一だと突き止め足取りを追って新潟まで来る。しかし後藤のアパートに由紀恵はいなかった。後藤を尾行して佐渡汽船まで来た時唯は夫貴之の姿を見かける。後藤と接触する内に後藤から砂山を見に行こうと誘われる。唯が由紀恵を探していることを知ってる上でナイフをつき付け砂山をめざす。
「遠い陸地」
 貴之を探しに新潟へ再訪する唯。貴之探しの依頼を受けた川崎多美子はかつて貴之が裁判の被告人を調査したことがありその女性渋川さわ子が佐渡出身であることを調べ上げる。佐渡へ渡った唯はさわ子が入院していたこと、娘がいたことを調べ出す。
 多美子はホームレスが転倒死した事件の記事をみつけ貴之の失踪と関連があることをほのめかす。
 一方唯は今津慶子という女性から恋人の浮気調査を依頼される。
(ネタバレ)
【ジャンル】:小説・文学 【テーマ】:ミステリ
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