'81年刊(文庫版)
江戸橋本町の裏長屋に巣くってるものもらいや大道芸師達は雨の降った日は稼ぎはできないため、のたのた寝てくらす事から名付けられた「なめくじ長屋」。
住人にはマメゾー、カッパ、ユータ、テンノー、ガンニン、アラクマ、オヤマがおり辻に色とりどりの砂で砂絵を描く正体不明の「センセー」と呼ばれる砂絵師がなめくじ長屋の住人が集めてきた不思議な話を金や人のために謎解きをする。
一度たけしとたけし軍団でTVで映像化されたことがあった。イメージ的にはセンセーは石坂浩二(古い?)かキムタクでもいいかな。
「よろいの渡し」
金物屋の女隠居が殺されその手口から下手人として髪結いくずれとその幼なじみの人魂長次が浮かぶ。長次が旅じたくで出かけたため檜物町の源七と富島町の房吉がその後をつけ鎧の渡しに乗り込むのを見届ける。途中女が素っ裸で川へ飛び込む騒ぎがあり、その後長次が船から消える。
かっぱがそれを聞きつけてセンせーに知らせ、舟で飛び込んだ女お連が長次とのつながりがないこと、源七も房吉も長次をゆくえを追わなかったことを聞き、めぼしをつける。
「ろくろっ首」
マメゾーが客から投げられた風呂敷包みと繭玉を手玉にとって回してると風呂敷包みから男の生首が現れる。その生首は塩漬けにしてあり、その額には見慣れぬ文字が記されていた。岡っ引にセンセーは信州の山住み者が使う符丁で復讐を意味するものだと答える。その事件の前に首なしの女性の死体が発見されていたが、それは男でマメゾーがおっつけられた首はその死体のものだった。死体は紙問屋の跡取り息子時太郎で妹おのぶには縁談が進んでいるところだった。
「春暁八幡鐘」
アラクマは町で薬種問屋和泉屋の風呂桶を盗むよう声を掛けられる。五日以内盗み出せば三分になるとセンセーに相談を持ちかける。センセー達はぼや騒ぎを起こしてまんまと風呂桶を盗み出す。金を受け取ったオヤマは男の後をつけ商家の若旦那梅太郎と知る。アラクマは盗み出した褒美に女を抱かせると言われる。目隠ししたまま連れられた座敷でアラクマは粗末な半天に荒縄の帯を締め明かりをつけたまま女を抱くように言われる。
「三番倉」
瀬戸物屋伏見屋の三番倉で番頭の徳太郎と手代の清七が争い、徳太郎は腹を刺され駆けつけた手代に捕まえてくれと叫び倉の中に清七を閉じこめる。しかし岡っ引が来て倉の扉を開けても清七の姿はなかった。
「本所七不思議」
小舟に狸と首に縄でつながれた新右衛門という高利貸しの死体が見つかる。新右衛門の自宅を訪ねた岡っ引の義平はその朝、足を洗えという声が聞こえたと新右衛門の息子の新助から聞く。その後松の川側へつきでた枝がなくなった松が見つかり狸ばやし、ひとつ提灯の話を聞きつける。
「いのしし屋敷」
越前屋の養子孝助は、貧乏旗本夏目半九郎が開いているいのしし屋敷と呼ばれる堵場で作った借金の形に妾のお菊を取られる。お菊を救い出せば百両出すとユータ頼まれる。いのしし屋敷に忍び込んだセンセーとマメゾーだったが手傷を負わせられ逃げ帰る。その後孝助が袈裟懸けに切られ殺された姿で発見される。
「心中不忍池」
不忍池の茶屋で富島町の房吉親分が心中の様相で発見されるが相手の女は老婆に変わっていた。
(ネタバレ)
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